CRA(臨床開発モニター)へ転職をするのに年齢は関係あるのでしょうか?
求人の年齢制限の有無についての質問は応募者から多く受ける質問です。なぜなら、改正雇用対策法が平成19年に施行され、求人の年齢制限の禁止が義務化されたにも関わらず、年齢制限により不採用になったと感じている応募者が多いからです。会社概要や仕事内容を調べて志望動機を考え、応募書類を作成するためには時間も手間もかかります。そのため、実際に何歳までの応募者が多く採用に至っているのかを事前に知って、無駄な手間を省きたいと思う求職者が多いのです。
CRA・臨床開発モニターの年齢制限
CRA未経験者は28歳前後、CRA経験者は55歳前後まで。ただし、これに当てはまらない場合も少なからず見受けられる。
CRA(臨床開発モニター)へ転職する場合、CRA経験の有無により年齢制限が異なります。目安としてはCRA未経験者は29歳ぐらいまで、CRA経験者は55歳ぐらいまでが選考に通過しやすいようです。
ただし、例外も見受けられ、経験が豊富でやる気が高い応募者の場合、年齢が高くても内定を取得できた事例も少なからず発生しています。このことから、ご自身の経験や熱意に自信のある方は、年齢が高くても応募の際に企業に対して上手にアピールできれば、選考に通過する可能性はあると言えます。
また、年齢制限は企業や地域、タイミングによっても大きく左右されます。不利な条件の応募者は、求人企業の採用意欲が高い時に応募することによって、内定を取得できる可能性を高めることができますので、日ごろからの情報収集を怠らないようにしましょう。
では、下記でCRA(臨床開発モニター)への転職に成功した人たちの、年齢の分布を見てみましょう。
CRA未経験者の年齢制限
CRA未経験者の場合、28~30歳を境に転職の難易度が上がります。理由としては、
- クライアントである製薬会社が、30歳前後のCRA未経験者を受け入れない
- 組織の構成上、30歳前後で一人前のCRA(臨床開発モニター)となる年齢のため、CRA未経験者の採用は難しい
- 上司や教育係が転職者より年上となり、教えづらくなる
- 20代のCRA未経験者のほうが人件費が安い
- 20代と30代を比較した場合、自然の流れとして20代を優先してしまう
- 組織の年齢構成がいびつになる
などがあげられます。
さらに詳しく調べてみると、企業ごとに優先して採用している年齢に偏りがあることも分かります。
【全体】未経験からCRAに転職できた人の年齢分布 (《MTばんく》調べ)
年齢 | 割合 |
~25歳 | 14% |
26歳~30歳 | 72% |
31歳~35歳 | 12% |
36歳~40歳 | 2% |
41歳~ | 0% |
26~30歳がおよそ4分の3の72%、次いで~25歳が14%という結果になりました。
~30歳の人でおよそ85%を占めることになります。
30歳を超えるとCRA(臨床開発モニター)への転職を成功させるのは難しくなると言えるようです。
【企業別】未経験者からCRAに転職できた人の年齢分布 (《MTばんく》調べ)
年齢 | A社 | B社 | C社 | D社 | 合計 |
~25歳 | 2% | 6% | 6% | 0% | 14% |
26歳~30歳 | 32% | 24% | 14% | 2% | 72% |
31歳~35歳 | 0% | 0% | 4% | 8% | 12% |
36歳~40歳 | 0% | 0% | 0% | 2% | 2% |
41歳~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
31歳以上の採用をしているのは4社中C社とD社のみで、A社とB社は採用をしていないという結果になりました。
31歳以上の方は会社選びを慎重に行なう必要があるようです。
CRA経験者の年齢制限
CRA経験者の場合は年齢制限はほとんどありません。年齢が高くても応募者の人柄や経験が優れていれば、採用に至ることが多いです。
ただし、企業によっては組織の年齢構成を重視しているため、高齢のCRA経験者の採用に積極的でなかったり、あまりに高齢の場合は定年が近いからなどという理由で、選考に通過しない事例もあったりするようです。
転職に成功したCRA経験者の年齢分布 (《MTばんく》調べ)
年齢 | 割合 |
~30歳 | 25% |
31歳~40歳 | 35% |
41歳~50歳 | 25% |
51歳~ | 15% |
50歳を過ぎると転職できる可能性が少し低くなりますが、20~50歳代まで幅広い年齢で転職できるようです。最高齢は56歳でした。