面接で落ちてしまう人に共通する特徴は、基本マナーや心構えができていないことです。いくらあなたが優秀な経歴の持ち主でもマナーがない失礼な態度をとれば、一緒に働きたいと思ってもらえません。また、面接の心構えができていないと、せっかくの出会いも無駄になってしまいます。
こちらの記事では、面接前に確認すべき基本マナーと6つの心構えを解説しています。もし、あなたが面接に落ちてしまったのであれば、次の面接を受ける前にこちらの記事に目を通してみてはいかがでしょうか。きっと何か思い当たることがあるはずです。
面接の基本マナー
面接官は合否の7割を応募者の第一印象で決めると言われています。これは応募者がドアを開けてから名前を名乗り、席につくまでの約30秒間で面接の採否が決定することを意味します。面接官はその30秒の間に応募者の身だしなみ、立ち居振る舞い、挨拶などのマナーから、その人物のレベルを過去の応募者と比較して推測しているのです。
では、面接官に「一緒に働きたい」という良い印象を与えるために、応募者にはどのような基本マナーが必要なのかを理解をしておきましょう。
服装
- 女性の場合はダーク系のスーツに白、もしくは淡い色のシャツやブラウスを着用します。リクルートスーツである必要はありません。パンツスーツも可です。シャツは襟付きがベストですが、襟なしでも問題ありません。派手な柄ものは避けましょう。夏でもジャケットは着用していくほうが無難です。
- 靴は黒のローヒールが無難です。スーツの色に合ったベージュやグレーなどでも問題ありません。ハイヒールやピンヒール、フーツは不可です。
- ストッキングはナチュラル系のものを選びましょう。
- バッグは黒色のものがベストです。ブランドが一目で分かるものや、全体に柄が入ったものは派手な印象になるので避けましょう。大きさはA4サイズの書類が入るものが主流です。
- 男性の場合はダーク系のスーツに白、もしくは淡い色や薄い柄のシャツを着用します。夏でもジャケットは着用していくほうが無難です。
- ネクタイは派手すぎないもので、色は積極的な印象を与える赤系や、爽やかな青系がオススメです。柄はストライプ、ドット、無地などから選びます。
- 靴の種類は紐付きのシンプルなものが無難です。色は黒が良いですが、濃い茶(ブラウン)でも問題ありません。靴下は黒、グレー、紺の地味なものが良いでしょう。ピカピカに磨いておくと好感度アップです。
- カバンはA4の書類が入るもので、色は黒、もしくはダーク系を選びます。
- 冬場はコートを脱いで会社にはります。コートを着たままでいるとマナー違反になります。
髪型、メイク
- 女性の髪の色は黒、もしくはダークブランまでで、明るい茶色はNGです。面接の当日にスプレーなどで落ち着いた髪色にする人もいらっしゃるようです。前髪が長い場合はヘアピンで留め、後ろ髪が長い場合は一つにまとめます。 お辞儀をした時に顔に髪の毛がかかり、手で直すようなことがないようにしましょう。
- メイクはナチュラル系にします。濃いアイラインやリップグロスなどの過度のメイクは避けましょう。すっぴんで面接に行くこともNGです。ネイルもナチュラル系以外は避けたほうが無難です。
- 男性の髪型は耳が出るぐらいの短髪で、色は黒が好まれます。
持ち物
- 履歴書と職務経歴書の控えを持って行くと、面接前に志望動機や自己PRなどを確認することができます。気持ちを落ち着かせるためにも余裕があれば持って行きましょう。
- 企業ホームページの会社概要や事業内容などをプリントアウトしたもの
- 地図、交通経路を調べたもの
- 筆記用具(鉛筆やシャープペン、消しゴム、ボールペン)
- 手帳、スケジュール帳、メモ帳
- 印鑑
- ハンカチ、ティッシュ
- 女性の場合は鏡、ブラシ、ストッキングの替え
- タクシーなどを使うことも考え多めの現金
時間
- 遅刻はもちろんいけませんが、早すぎるのもNGです。
- 5~10分前に会社に入るのがベストです。予定よりも10分以上前に入室することは避けましょう。
- 電車が遅れたり、道順を間違えたりする可能性に備えて、面接開始時間の30分以上前には面接会場に到着するようにしましょう。面接場所を確認した後、近くの喫茶店で時間を過ごしてから、面接開始の5分前には面接会場に入ります。
- 遅刻する場合は、面接開始時間よりも前に会社に電話して、面接に遅刻することを伝えます。その際には謝罪、遅れた理由、何時頃に到着する予定か、を合わせて伝えます。
入室の挨拶
- 1.
- 受付に「本日、○時から面接の予約をしている○○と申します。人事部の○○様はいらっしゃいますでしょうか?」と伝えます。事前にどなた宛てで訪問すべきかを調べておくとスムーズです。
- 2.
- ノックは2回、ノックの後「どうぞ、お入り下さい」と言われるのを待ってから入室します。ドアを少し開け、面接官の目を見て「失礼します」と大きな声で挨拶します。
- 3.
- ドアは静かに後ろを向いて閉めます。振り返らずに、後ろ手で閉めるのはマナー違反です。
- 4.
- ドアを閉めた後、面接官の方に向き直り「○○と申します。よろしくお願いいたします。」と笑顔で元気よく挨拶してから一礼します。
- 5.
- 椅子の横まで移動します。
- 6.
- 面接官に「どうぞ、お掛け下さい。」と勧められてから、軽く会釈をしてから座ります。椅子はしっかり引いて、背筋をまっすぐに座りましょう。椅子に深く腰をかけすぎないように注意します。(椅子に半分ほど腰をかける程度が良い)
- 7.
- 男性は手を軽く握り、ひざの上に置きます。女性は両手を重ね、ひざの中央に置きます。バッグは椅子の上ではなく、足元に置きます。筆記用具など必要なものは、面接が始まる前にバッグから出して机の上に置いておきます。
退室の挨拶
- 1.
- 面接官が「これで面接を終わります。」と言った後に座ったまま「本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました」とお礼を述べ、軽く会釈をします。
- 2.
- 立ち上がって椅子を元に戻し、ドアのほうへ移動します。ドアの前で面接官の方に向き直り「ありがとうございました。」と一礼(45度)します。
- 3.
- ドアは入室と同様に静かに閉めます。
お礼メール
- 面接の後には、余裕があればお礼のメールを出しておくのも良いでしょう。面接の結果が変わる可能性は低いですが、出しておいてマイナスになることはないので、積極的に出しましょう。
- お礼メールの文章は短くまとめます。長い文章は避けましょう。
お礼メールの一例
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○○株式会社
△△部 □□様
○○と申します。
本日は貴重なお時間を割いてご面談いただき、誠にありがとうございました。
面接当日は大変緊張しておりましたが、短い時間の中で、ありのままの自分をお伝えすることが出来たと思っております。
是非とも良いご連絡が頂けますよう祈っております。
末筆ながら、面接のお礼を申し上げますとともに、貴社のご発展と社員皆様のご多幸をお祈りいたします。
まずは面接のお礼のみにて失礼いたします。
○○
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面接の心構え
臨床検査技師の面接で不採用になる理由は主に以下の6つです。逆の言い方をすれば、この6つの理由に当てはまらないように心がければ、面接で採用される可能性が高くなると言えるでしょう。
面接を受ける前に、ご自身に当てはまる項目がないかをチェックして、当てはまる内容があれば修正した上で面接を受けましょう。
面接で不採用にした理由(《MTばんく》の独自調査より) | |
1位 | ・志望動機があいまい |
2位 | ・残業対応が不安 |
3位 | ・コミュニケーション力に不安を感じた |
4位 | ・元気さが足りない |
5位 | ・すぐに辞めちゃいそう |
6位 | ・ストレスに弱そう |
不採用の理由1位は「志望動機があいまい」
採用担当者が応募者を不採用にした理由で、最も多かったのは「志望動機があいまい」でした。具体的には
- 仕事への熱意を感じなかった
- 仕事内容を理解していないようだ
- 業務についてあまり勉強していないようだ
- 将来、どのような臨床検査技師になりたいかが分からない
- 業務内容を誤解している
- 仕事の大変な部分を理解していない
などです。
仕事を志望する理由があいまいですと、面接官は「この人からはやる気が感じられないな。採用してもすぐ辞めてしまうかもしれないな。」と思うようです。
また、仕事の内容を理解していなかったり、仕事の内容を誤解していたりすると、応募に対する本気度に?マークがつくため、面接で不採用になってしまうことが多いようです。
面接の心構え 《その1》
- 仕事内容をきちんと調べて、自分なりの臨床検査技師像をイメージしておく
- なぜ仕事内容に魅力を感じるのかを説明できるようにしておく
- 臨床検査技師の仕事の大変な部分を言えるようにしておく
不採用の理由2位は「残業への対応に不安を感じた」
採用担当者が応募者を不採用にした理由で、2番目に多かったのは「残業への対応に不安を感じた」でした。具体的には
- 残業や出張について抵抗感を持っているようだ
- 早出が余りできないようだ
- 家庭と仕事の両立について安易に考えているようだ
- 幼い子どもがおり、残業への対応に不安を感じる
などです。
残業などに対して後ろ向きの発言をする応募者に対し、面接官は不安に感じて不採用にすることが多いようです。
また、主にお子様がいらっしゃる方の場合、育児のために残業ができないと返答すると、残念ながら不採用となってしまうことが多いようです。
面接の心構え 《その2》
- 残業に抵抗感がないことを伝える
- 家庭と仕事の両立についての覚悟を示す
- 育児が仕事に影響しないことをアピールする
不採用の理由3位は「コミュニケーション力に不安を感じた」
採用担当者が応募者を不採用にした理由で、3番目に多かったのは「コミュニケーション力に不安を感じた」でした。具体的には
- 会話のキャッチボールができなかった
- 会話がかみ合わなかった
- 話の最中に目線が全然、合わなかった
- 笑顔がなく、表情がぎこちない
- 敬語が使えないようでお客様への対応に不安を感じた
- うなすきがないのでこちらの話を聞いているのか分からない
- 話し方が幼いので不安
- 棒読みでマニュアルを読み上げているみたいだ
などです。
面接でコミュニケーション力に不安があると思われてしまうと、面接で不採用になってしまうようです。
面接の心構え 《その3》
- 相手の目をきちんと見て話す
- 話を聞くときはうなづきと笑顔を意識する
- 丁寧な言葉遣いでしっかりと話す
- きちんとした姿勢と身だしなみ、立ち居振る舞いを心がける
- 事前に準備した内容を自然に話せるように練習しておく
- 一方通行に話すのではなく、会話のキャッチボールを意識する
不採用の理由4位は「元気さが足りない」
採用担当者が応募者を不採用にした理由で、4番目に多かったのは「元気さが足りない」でした。具体的には
- 元気がない
- 覇気がない
- 暗い
- 鬱っぽい
などです。
臨床検査技師に求める要素の一つに「明るい性格」「元気であること」などがあげられます。性格が暗そうだったり、元気さが足りなかったりすると、面接官は病院での対応業務に不安を感じるため、不採用にすることが多いようです。
臨床検査技師に限りませんが、いつの時代も、企業は元気で明るい人を求めていることが多いようです。
面接の心構え 《その4》
- 面接では明るく元気にハキハキとふるまう
不採用の理由5位は「仕事が長く続かなさそう」
採用担当者が応募者を不採用にした理由で、5番目に多かったのは「仕事が長く続かなさそう」でした。具体的には
- 転職回数が多くてすぐに辞めちゃいそう
- 子供ができたらすぐに辞めちゃいそう
- 妊娠までのつなぎの仕事だと思っているようだ
です。
転職回数が多い、退職理由がわがまま、妊娠までのつなぎだと思っている、などの理由で転職しても、すぐに辞めてしまう可能性が高いと面接官に思われると、不採用になる可能性が高くなります。
面接の心構え 《その5》
- 長期的に仕事に取り組むつもりであることを伝える
- 子供ができても仕事を続ける意思があることを伝える
- 最低でも2年間は仕事に専念する意向であることを伝える
不採用の理由6位は「ストレスの耐性が低そう」
採用担当者が応募者を不採用にした理由で、6番目に多かったのは、「ストレスの耐性が低そう」でした。具体的には
- ストレスに弱そうな感じを受けた
- 厳しいことを言われたらすぐに辞めちゃいそう
- ストレスをためこむ性格だと感じた
- 退職理由からストレス耐性が低い人だと判断した
などです。
面接でストレス耐性が低いと判断されてしまうと、臨床検査技師の業務をスムーズに進めることができない可能性がある人物、と思われてしまうため、面接で不採用となってしまうことが多いようです。
面接の心構え 《その6》
- ストレスに強いことを伝える
- ストレスに弱い人の場合は、自分なりの気分転換の方法や、ストレスの解消方法があることを伝える